九月ウサギの手帖

うさぎ年、9月生まれのyukiminaによる日々のあれこれ、好きなものいろいろ。

藤井風 Netflix配信のパナスタライブを視聴

Netflix配信の藤井風  LOVE ALL SERVE ALL Stadium Live ”Panasonic Stadium Suita” 2022/10/15-16を、今日、全編通してやっと視聴。

今まで途切れ途切れに観ていたら、印象がまとまらず、これではリアル参加していたのにほとんど忘れている当日の体験と同じだと、思い切って一気に視聴した。
全編通して視聴するとさらに、当日ここにいたのに、私はいったいどこにおったんじゃ?という不思議なライブを再体験というか、これはもう初体験だな。

当日のレポートはこちら

  ↓

kate-yuki.hatenablog.com

通して観ることで、山田監督による演出の意図もよくわかった。
当日はオペラグラスで風さんを凝視(笑)していたため、背景の映像、演出などのほとんどを見落としていたのだ。
執着すると、ろくなことないですね。
映像は、木、花、水、炎など、自然がテーマになっているものが多く、曲とちゃんと連動していた。
「ガーデン」は8ミリで撮影したような懐かしい質感の映像、草木や花のなかに佇む風さんのなんとエモーショナルなこと!
「きらり」の前は少し雰囲気が変わって、シャープで疾走感のある映像もよかった。様々な映像が曲への橋渡しになっている。
特に前半の白い衣裳の白風から、赤い和テイストの衣裳の赤風への変換が鮮やか。
赤い衣裳の風さんがサックスを吹く。
そのサックスのイントロから始まる「死ぬのがいいわ」。
この「死ぬのがいいわ」は妖しくレトロな味わいの艶っぽい恋愛の歌に聴こえながら、内面の自分と対峙する哲学的な歌とも解釈でき、深すぎる、よすぎる!
また、あれだけ動いて走って、踊って、時には椅子に横たわったままで、あれだけの声量と安定した歌声を保てるというのは、すごい。
こういうことも当日はなんだか夢中で気づかないものだ。
ダンサーたちの衣裳も白風の時はインド(エスニック?)っぽく、赤風の時は羽織りみみたいな和テイストになっていたし、バックで演奏する皆さんもそれぞれ素敵なシャツ姿だった。
そんなことも、会場にいる時は全然気づかなかった。
というか、なんせスタンド5階席の最上階だったので、見えなかったわけで。
ほかの方も言っているけれど、なるほど、このライブはこのNetflixの映像を鑑賞して、初めて完結するのだ。

それにしてもライブ中に「疲れたじゃろ、座ってもええで」と言うアーティストは風さんのほかにはいないだろうなあ。
このMCは入っていたけれど、大部分カットされていて、これがNetflix配信による世界標準なのかと思ったり。
ファンはモノとしても持っていたいので、ディスク化してほしいところだけれど、世界中の人に観てもらうためには、これが最良の形なんだよね。

Netflix配信後はすごいことが起きそうな予感が、なーんて言っていた私だけれど、特に大きな動きは伝わってこない(今はじわじわと浸透している時期なのかも)。
そして、ツアー中はあんなに強風だったのに、今は微風、いや「凪」といってもいい感じ。
何を仕込み中なのかな?
少し前にd4vdというアメリカの若いアーティストとのコラボっぽい何かが進行しているらしいことが、d4vd自身のインスタに上がっていたくらいで、詳細はわからず。
こういう時期があってもいいよねと思いつつ、今まで、YouTubeの生配信とか、本当にたくさんものを与えられていたんだなと思う(当たり前と思ってはいけないのだとも)。


さて、今回パナスタライブを見て、あらためてなぜ風さんが好きなのか、一層よくわかった。
夢を諦めないでだの、父や母に感謝だとか歌わないところ。
ピアノはもちろん声が好き。
そして、その歌詞。クリスマスだの桜だのをモチーフにした曲を作らず、抽象度を高め、故に普遍性があるところ。
さらに本人がユーモアがあってやさしいところ(言うまでもないですね)。

 

最後に。
先日、坂本龍一氏の訃報が伝えられた。
無理にこのことを絡める必要もないのだけれど......。
私はそれほど熱狂的なファンではなかったが、1980年代に「青春」を過ごした世代としては、YMO坂本龍一の影響はとてつもなく大きかった。
特に文系女子男子の間でYMO坂本龍一に興味なかった人はひとりもいなかったと言っても過言ではない(いやいや、YMO全盛期の頃は、文系も何も関係なくてとにかく爆発的な人気だった)。本当に偉大なアーティストだった。
アーティストの肉体がこの地上での役割を終えても、その音楽と魂は永遠だと思うが、やはり寂しい。
そんなふうに様々なアーティストの訃報に接すことが増え、自分も人生の後半(さすがに終盤とは言わないけど😅)に向かって歩きつつあるなか、藤井風という奇跡のような人と音楽に出会えていることは、人生の贈り物のような気がしている。

まさにgrace! 風さん、本当にありがとう。

 

♪おまけ♪

近況もなく、ずっずダイアリーもなく寂しいので、遊んでます。
藤井風さん公認(!?)「全おばあちゃんへ。昔の旦那の写真って言って良いよ」のポストカードに合いそうな額を見つけたので、ようやく飾ることができました。
(オフィシャルのグッズコーナーでは、まだ販売中!)