私のミナ ペルホネン
前回から「つづく」ということで、私のミナ ペルホネン。
2012年に京都店で購入したワンピース。
後ろにも同じように刺繍が施してある。
実は結婚の記念写真を撮る時のために購入したもの。
そんなことでもないと、私にとってはなかなか購入には踏み切れないブランドではある。
このワンピースを購入した時は、つれあいも一緒にお店に行き、これがいちばんしっくりくるのでは、という感じで選び、ほしいものがあったからというよりは、ミナで買い物してみたい!という気持ちだった。
お店では、いざ試着してみると、それなりに年を重ねた自分には似合わないものも多く、意外と難しいなあと思ったことを覚えている。
で、このワンピースもそれなりに気に入って購入したのだけれど、半袖でウール地というのが予想以上に着る時期を選ぶのだった。
温暖化が進んでいるせいか、初秋でもウールだと暑い!(生地はそんなに厚くないのだが)
やはり冬ものよね、と思うも、冬に着るにはこれ1枚だと寒い。
なので、下に長袖のタートルを着ることになる。それでも腕だけすかすかするので、カーディガンも羽織る。すると、せっかくの背中側の刺繍は見えない。
丈も膝下だが、わりとバサバサと長めのものが好きな私にとっては、やや短い。
そこから覗く足が、私の足ではなく、棒のように細い足だと可愛いんだけど(イメージでは、「すいか」に出ていた頃の市川実日子ちゃんみたいな!)。
そんなこんなで、中にタートルを着るとカジュアルになると思ったのかどうか、記憶は定かではないのだが、写真館での撮影はなぜか別の服になった(その時に選んだ服の話は、別の時に)。
でも、結婚式を挙げない代わりに京都の今宮神社で結婚のご祈祷をしていただくことになったので、その際はこのワンピースを選んだ。
11月の寒い日でグレイな薄曇りだったが、ご祈祷が始まってしばらくすると、さーっと、美しい陽射しが降り注いできたことが鮮明に記憶に残っている。
そして、ご祈祷が終わり、神社を出てしばらくすると、突然の冷たい雨に見舞われたのだ。あれはちょっと不思議だった。
というわけで、いわゆる「よそゆき」で、ふだんは着る機会、というか勇気があまりないのだが、着て行くと、人に必ずかけられる第一声が「わー、刺繍!」なのだ。
今回、撮影するために、あらためてまじまじと見ると、確かにこの刺繍はすごいなと思う。特に、現代美術館の展示を見た後では、どれほどの手間をかけられて作られているのか、よくわかったので。
100%私のための服、というよりは、ちょっぴり距離感のある服ではあるが、ここに記したように、それなりにエピソードのある服になっていて、ミナの服はエピソードが自然に生まれる服なのだろう。
そういう意味でも、ほかのブランドにはない存在感がある(それに反発したくなる人もいることはわかる。私も常々、お値段がね、と言ってしまうし)。
きっと年を重ねても着続ける服になると思う。
ミナはほかに、一昨年購入した柔らかいニットのワンピースの方が「私の服」という感じなのだが、それもまた別の機会に。
*おまけ:これはミナの洋服の余り布でつくられるパッチワークのバッグ。
新宿伊勢丹のミナのフェアにて。服はいろいろ買えない代わりに、このバッグという感じでしょうか。
いろんな生地があって、見ていると楽しく、元気になれるバッグ。